2015年5月19日火曜日

ランエボ終了の報道から感じること それは「スポーツカーが大好きで絶賛する人のほとんどは実際にはスポーツカーを買わない」ということ

ランエボが販売終了になるというニュースは、2014年~2015年にかけて
大衝撃のニュースだったようです。

この記事を書いている時期にもランエボは偉大だったと絶賛されている記事が出ていまして、やはり反響は大きく、アクセス数もかなり多いようです。

2014年4月の生産終了報道が流れたときは、勿体無い、一つの歴史が終わった、
三菱はなぜ生産終了するんだと憤慨する声が大きかったです。

ただ、実際に販売台数を調べていくと悲惨なほど売れていないことがわかります。
(販売台数を知りたい方はググれば出てくると思います)
生産終了報道のあった去年は800台売ることに成功しました。
これでも伸びてるんですが、年間800台です。
一番売れている車が月に2万台を売り上げるのとは対照的です。
これで生産を7年も継続していたことが奇跡です。むしろ三菱には感謝すべきです。


絶賛されていても、生産終了に文句を言っている人が多くても、
絶賛している人の多くはオーナーではないですし
かつてはオーナーだったかもしれないが今はオーナーではない
可能性が高いです。
たぶんかつてはオーナーだったが…の人すら少数派です。


こう書くと、「今のランエボには魅力がない」「高い」「実用性がない」
と反論されること間違いなしですが、では、反論する方々は何の車に乗っているのでしょうか。
おそらくコンパクトカーやミニバンなどに乗っているのでしょう。

ちなみに、ランエボをスポーツカー扱いすると怒られます。
実用車であると怒るのです。確かに5人乗れますしトランクに荷物も載ります。
(ただし世間一般にはスポーツカーと広く認知されているのでこの記事ではスポーツカー扱いとします)


ランエボに限らず、スポーツカーの販売台数はずっと右肩下がりです。
86の登場でいったんは巻き返しましたが、これらも数年経つと売れなくなりました。
(それでもスポーツカーとしては驚異的な売り上げですが、モデル末期のミニバンよりも売れていない)

2015年、ホンダがS660を投入して納期が1年後になるほど大ヒットしているようですが、これも長くは続かないでしょう。元々スポーツカーは最初しか売れないですから。
生産台数を絞っているのも、数年後を見据えた対策でしょう。
ホンダの軽で言えば、N-ONEという車が2012年に登場して当初は爆発的にヒットしましたが、
今はほとんど売れていません。これもどちらかと言えばホンダの割にはスポーツ寄りでした。

ちなみに、試乗希望者が殺到しているようです。希望者の90%以上は多分買いません。



ここまで見ていくと、(タイトルそのまんまですが)
スポーツカーが大好きで絶賛する人のほとんどは実際にはスポーツカーを買わない
という事実が見えてきます。
これはコンパクトカーや軽自動車のスポーツ寄りグレード・車種にも言えます。
うちの家にあるソニカという車は、スポーティな軽とは思えない走りを実現しているという評判でしたが、実際にはほとんど売れず、3年で販売終了してしまいました。
類似事例も多数あり、スポーツ→売れない という認識の元、スポーツ的な車種をメーカーがほとんど出さなくなってしまいました。

それでも言うだけならタダなので、スポーツカーやスポーティな車が生産終了されるたびに
「どうして生産終了するんだ!好きだったのに!」
と非難する多くの声が上がります。
でも売れないものは売れないので生産終了されます。


売れることこそが正義なのかと言われれば、私は車についての知識がないのでよくわかりませんが、売れないよりは売れたほうがいいですし、好きなら買って支えたほうが良い結果が出る
のは間違いないでしょう。

どうしてこんな記事を書いたかと言えば、好きなら買い支えなさいよ
声だけ大きな少数派になるなとスポーツカー生産終了のニュースの反応を見るたびに感じるので、どうしてもそのことが言いたかったんです。
ランエボ終了関連のニュースを見ると、そのたびにランエボの凄さと生産終了する三菱叩きばかりが繰り広げられていますからね。
特にランエボ終了はネットの声だけじゃなくて一般メディア関係者ですら大きく伝えています。

ほとんど売れない車を良心的な価格で売り続けるというのは慈善事業に近いものがあります。
ランエボが終了してしまいましたが、WRX STIだってちょっと間違えばこうなる可能性はあります。
買い支えないと将来的にはスポーツカーごとなくなってしまう、このような危機感はスポーツカーが好きであれば常に持っていたほうがよいでしょう。

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