2016年1月17日日曜日

最近のスマホはどのように性能を上げているのか

最近のスマホはあまり進化しないなと感じている方は鋭い。

実は進化していない。しかも無意味な進化ばっかり進んでいる。

という記事をnoteに公開したのでこちらでも。

(コピペがうまくいかないのでみにくいです)








CPUの限界が進化の停滞に


パソコンの要でもあるCPUが2013年ごろからほとんど性能が上がりません。スマホ向けの場合、その停滞に対してはクロックを上げて対処しています。もしくはCPUを複数積むマルチコア化です。その結果、何が起きているかといえば爆熱です。ギリギリまで電力消費を上げることで、熱くなる。


PCではもっと深刻です。4年ほど前からスペックがあまり上がらなくなっている。


2012年以前はCPUのクロック数の限界に到達したのでCPUを複数積むマルチコア化することで対処してきました。高クロック化、マルチコア化のためには「微細化」と呼ばれる技術が重要です。しかし、2012~2013年ごろから微細化技術が限界を迎えました。微細化すればするほど問題が出てきてしまうのです。


微細化に限界がきているから、PCでもスマホでもCPUの性能は一向に上がりません。2015年に発表された「Skylake」(レストランではない)という名前のCPUでは、性能が上がったが値段も上がったという悲劇が起きました。2011年に2万円で購入できたCPUと、2015年に3万円で購入できるCPUの性能が大体同じです。円ベースで見るとむしろ退化している。




フラッシュメモリは革新的な技術を開発


データを保存するために使われているフラッシュメモリも微細化限界に行きつき進化が停滞しましたが、打開するための技術にめどが立ちました。この数年でフラッシュメモリの値段は1/4以下になります。16GBのiPhoneとかいうのは過去のものになります。たぶん。




バッテリーの進化は相変わらず停滞


もう一つ、バッテリーも進化していません。リチウムポリマー電池の技術がそこまで進化していない現状ではどうするのが一番いいかといえば、とにかく電池をたくさん積むことです。


ちなみにテスラモーターという自動車会社は、18650という汎用リチウムイオン電池をアホみたいに積みまくることによる量産効果でバッテリーの価格を下げていますが、スマホには使えません。円柱型のバッテリーなので場所をとります。




抜本的解決は意外な方法で


CPU爆熱、バッテリー、両方の問題に対処するのには 「スマホそのものをでかくする」 が一番良い解決方法となります。熱を逃すためのヒートシンク大きくできるし、なんならCPUファンもつけられる。バッテリーを積むためのスペースも作られます。


この数年でなんでスマホが大きくなったの?→大きくすることで技術の停滞をごまかす狙いがあった ことは間違いないでしょう。極度の大型化は不便なだけですが、小型だとスペックを上げられないのです。


最近、iPadが13インチ化するというニュースがありましたが、まず「大きくしてごまかすのか」という感想を持ちました。iPadだと大きくしても問題ないのでしょう。

もう一つ困った問題


スマホに4Kディスプレイを使ってもフルHDディスプレイを使っても人間には判別できない話を聞いたことはあるかもしれません。正確に言えば確実に判別できます。顕微鏡とは言いませんが虫眼鏡があればね。肉眼だとわかりづらいですが、間近で見たら差はわからなくもないです。




バカを釣るためにデメリットのほうが大きくても画素数を上げる


虫眼鏡を使えば判別できる高画素を実現すると、何が犠牲になるのか?といえば、電池の持ちとタッチパネルの精度です。フルHD以上の画素数を表示するためには、より多くの電力が必要です。画面でタッチパネルを機能させるには、CPUを高性能化しないといけません。CPUを高性能化したらどうなるかはこの記事の最初に書いています。より多くの電力が必要です。つまり結論:意味がないどころか害悪。


でもなんで4Kにするのかといえば、これくらいしかやりようがないのです。買い替えさせるために性能が上がったぞと宣伝するためのものです。宣伝したらバカが釣られるから。


4Kスマホなんて買って使っていたら「私は最新のガジェットに飛びつくバカで情弱だ」と宣言しているようなものです。酷い言葉遣いだけど、でもストレートに言えばこう表現するしかないですからね…






4K動画撮影も最近は話題です。4K撮影は相応のレンズとセンサーを積んでいればフルHDとは比べ物にならない動画を撮影できますが、スマホのセンサーとレンズで撮影すると「4Kで撮影してもフルHDで撮影しても画質は差が出ないのに、4Kで撮影したら動画の容量は増えるし再生時のCPU負荷も高くなる」という事態になります。でも4Kは話題だからとりあえずつけてみた、ということになります。









この動画を4Kで再生してみてください。どちらも私物のカメラ(20万円の4K撮影可能なカメラ)とスマホ(一括0円)で撮影した4K動画です。差は一発でわかるはず。そもそもスマホは手ブレが酷いんだけど。


大体、私物の20万円の4K撮影可能なカメラでもセンサーサイズは小さいかもと言われている現状です。ソニーのα7s(とんでもなくハイスペックなカメラ)でも用意しないと本気出せない4Kという技術をスマホにつけてもデメリットだらけ。



じゃあスマホは何を買えばいい?


このように、真価が停滞しているどころかバカを釣るために不必要なものまで押し付けてきている現状で、スマホは何を買えばいいのでしょう。






実は、2万円くらいで売られている格安スマホが、余分なものをそぎ落とした一番便利なスマホになってしまっているという現実があります。買うならそれで充分じゃないですか。という身もふたもない結論になってしまいます。


バッテリーが足りないならモバイルバッテリーでも買えばいいと思います。Ankerの3350mAhのものでも持っていれば十分でしょう。安価な18650を1本だけ使ったシンプルなモバイルバッテリーです。
…もうちょっとマシな結論はなかったのかと考えてしまいますが、でもスマホってその程度の存在にまで行きついたんです。iPhone3GSでドヤ顔してた2009年を思い出せば今の格安スマホなんて天国そのものだと思います。

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