2016年9月12日月曜日

HDD、SSDの増設計画を考える2016秋

HDDやSSDの今後(容量がどう増えるか、値段がどう下がるか)を予測して、HDDの増設計画を立ててみます。

何せ、日々増えゆく4K動画の管理が大変になってきているので…
(2016年9月現在、動画ファイル全体で13TB、すべてバックアップをとるので合計26TB、その他ファイルも数TBくらいある)





HDDの将来
昨年10000円の商品が今年は9900円になった レベルで技術革新が続く

2000年代中ごろ、垂直磁気記録方式(PMR)というすごい技術を使ったHDDが量産されはじめると、容量は一気に増えました。1プラッタ(中に入ってる円盤)あたり100GBくらいだったのが、2010年すぎには1プラッタ1TBとなってしまいましたが、PMRでできるのは1TB強が限界でした。

そこで、HDDの製造会社は瓦磁気記録方式(SMR)という方式を生み出しましたが、これは大容量化ができる反面、使い勝手が非常に悪いHDDでした。PMRでの容量増大を!という要望が日に日に強くなっていく中、HDDの会社は「ヘリウムを入れてギリギリまでプラッタマシマシにする」方針をとることにしました。

これにより、1つのHDDに7つのプラッタを入れることが可能になりました。またPMRのプラッタも1.5TBくらいまでは詰め込むことができるようになりました。

1.5TB×7で作られているのが、今売られている10TBのHDDです。


プラッタはさらに9枚まで詰め込み可能と言われています。

HDD市場を2020年まで展望、台数の減少と容量の拡大が続くhttp://pc.watch.impress.co.jp/docs/news/1003627.html

によると、9枚プラッタまでの量産ができることが可能と書かれていて、2020年には登場という予測も立てられています。

一方、HDDは今後HAMR(熱アシスト磁気記録方式)という新技術の投入が予定されていますが、この新技術投入の予定が話を聞くごとに延期し続けています。前は2016~2017年だったのが、今は2018年以降となっているわけですね。

HAMRのHDDが製品化されれば、1プラッタあたり2TB超も可能となります。しかし、まだまだ先の話と言えそうです。それよりも、PMRの限界に挑戦する可能性のほうがあるかもしれません。

プラッタ製造大手の昭和電工から出ているプラッタは、現在、3.5インチで1.3~1.5TBプラッタの第8世代のものですが、さらに進化させることで1.6~1.7TBくらいまではいく可能性があります。あくまでも推測です。

こんな行き詰っている状況ですから、1~2年はHDDはたいして進化しないし、容量単価もほぼ現状維持、となるでしょう。





SSDの将来
「容量あたり価格の下落」は見込めるが「HDD並の容量単価」は遠い


SSDは2015年10月ごろから一気に価格が下落し、現在は960GBの製品が2.2万円程度まで下落しました。一昔前のHDD並の価格にはなりましたが、2016年4月ごろから価格は2.2万円程度で落ち着いています。
また、今年から登場する予定の「3D NAND」は、今年から登場した会社が「Micron」です。昨年以前からサムスンは量産をしていますが、やっと2社目が出てきました。とはいえ、価格下落に貢献したかと言われればそうでもありません。
750GBのCrucial製品が1.7万円程度となっており、他社と同程度の容量単価です。
1TBあたり2.2万円というのはHDDの8倍にもなります。16倍だった昨年よりはマシですが、8倍では全く代替にならないです。


「SK Hynix」「Toshiba」がまだ3DNANDの量産段階に入っていませんが、おそらく1年以内には量産開始するでしょう。たぶん。

他の陣営についても、気になるニュースが入ってきています。サムスンは2Dの従来型SSDも量産し続けるという話です。

Samsungに2D NAND再注力の兆し、3Dは難しい?http://techon.nikkeibp.co.jp/atcl/column/15/423444/071600012/?rt=nocnt

先駆者であるサムスンがここにきて全面3Dを諦めそうになっています。
3DNANDはかなり難しい技術なんでしょうね。


一方、東芝やMicronは、QLCという技術を使って、容量を増加させようとしています。

100TBの超大容量SSDを狙う4bit/セルの3D NANDフラッシュ
http://pc.watch.impress.co.jp/docs/column/semicon/1014785.html

ただ、東芝の3D NAND自体がまだ出てきていません。Micronもやっと製品化しはじめたところです。そしてQLCを使っても、TLCの1.33倍の容量しか生み出せません。しかも寿命はかなり短くなります。QLCのものが早々と安く出てくる可能性は低いと言えそうです。


今後SSDの価格が一気に下がることはないと私は考えます。あるとしたら、チキンレースで世界4陣営のうちどこかが死ぬまで値下げ合戦を続けることでしょう。たぶん最初に脱落するのは東芝です。


HDD、SSDの現状と将来を見据えた結果
これからどのストレージをどう揃えるのが賢いか


2~3桁TBの大容量が必要であれば、容量単価は無視してでも最大容量のHDDを揃えたほうが良い

7枚プラッタで10TBのHDDが5.5万円で販売開始されています。10TBのHDDがこんなに低価格で買えるとは思っていませんでした。誰もがそう思っているでしょう。この容量単価であれば、多少の割高感があっても10TBにいっとくべきでしょう。

ただしこの考えは、私のような、毎年10TB以上データが増える人間にのみ有効です。1つのPCに積み込めるHDDの個数には限界がありますから、多少割高でも大容量のHDDを買わざるを得ないと言ったほうが正しいです。一方で、このような大容量HDDを、バックアップ用のHDDとしても用意する必要はありません。(用意したほうがデータの管理は楽になるのですが)
3TBで8,000円くらいのHDDは、おそらく来年も3TBで8,000円です。再来年も、その翌年も。これらをひたすら導入するしかコストを抑える方法はありません。あ、でも4TBのHDDも最近は11,500円くらいで安いので、3TBじゃなくても4TBでもいいかもしれません。5TBって方法もありますけどね。
6TB以上は割高です。




おそらく、2018年には20TBのHDDは出てきませんし、1TB6000円のSSDも出てくることはありません。2020年になっても出てくるかどうか怪しいです。2020年には確実に売られていると思われるのは、9プラッタ13TBのHDD(8万円くらい?)と、1TB1万円台後半のSSDです。夢も希望もない話ですみません。



トータルのデータが数TBくらいでよいのなら、SSD+HDD1台で充分(さらにそれらをバックアップするHDDがあると良い)

データがトータルで1TBくらいしかないなら、SSDだけでも充分かもしれません。ただ、データのバックアップは価格の安いHDDのほうが良いでしょう。

データが4TBくらいある場合、費用対効果を考えると、OSを入れた480~500GBのSSDと、データ用の数TBのHDD、さらにそれをバックアップするためのHDDを用意するのがいいと思います。

何十TBのデータを保有している人と、数TB程度のデータを保有している人の中間はほとんどいないはず。いたとしてもデータ管理は数TBのデータを保有している人と同じ感覚で整理できます。何のHDDがいいかは当ブログのHDD購入ガイドでも見てください。
http://rcp193.blogspot.jp/2016/01/2016hddhdd.html



クラウドは基本的に役に立たないけど役に立つ場合もある
最近は無制限クラウドも出てきていますが、データを何十TBも保有している人が、そのデータ全てをクラウドにアップするのは不可能ではないですが、辛いです。OCNだったら強制解約です。とにかくアップに時間がかかるしダウンも時間がかかる。


1~4TBくらいしかデータがない人が、クラウドに上げるのは金の無駄かもしれません。データはバックアップとしてとっておいて、それでも不安ならバックアップのバックアップ2台分を遠方の親戚にでも預けたら万が一の大災害があっても生き残りますし、安上りです。

ただ、無制限クラウドは大切なデータだけを預けるには適しているので、データが何十TBもある人はとりあえず契約しといて、重要なデータからとりあえずアップしておくのがいいかもしれません。ただ、重要なデータがクラウド上から落とすのは相当時間かかるんですけどね。


バックアップのバックアップは用意しておくべきか

データ量が多すぎる人にとっては深刻な課題ですが、バックアップのバックアップを低コストで用意する場合、無制限クラウドを補助的に使う以外に、金銭的に負担のかからない方法は存在しないと思われます。
元データとバックアップはローカルで手元に用意して、バックアップのバックアップはクラウドにする、というのがスマートかもしれませんしスマートじゃないかもしれません。

もしクラウドが嫌なのであれば、もう3TBのあれを必要な分だけ用意するしかありません。

もしくはバックアップのバックアップは要らない、で終わらせるか。



1台のPCにどれだけHDDを積めるか

マザーボードにあるSATAポート、普通のPCなら5~6個、ハイエンドでも8~10個くらいでしょう。
さらにここから(信頼性の高い)PCIEの拡張カードをつけても+2~4個です。
そこからUSB3.0/3.1接続をすることでまだ増やせますが、裸族のお立ち台にHDDを載せたまま何年も使うわけにもいかない。

そして、電源の問題もあります。高性能電源を使ったとしても、限界は20未満でしょう。少なくとも私は実験したくないのでしません。(大体今使ってるPC、急場しのぎに購入した安物マザーボード使ってるのでHDDを5台くらいしか積めない)

限界があって、それはケース的に考えても電源的に考えてもマザーボード的に考えても10くらいだということは頭に入れておいてください。それ以上積みたいならHDDをたくさん運用することを前提に1から自作するしかありません。

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