2016年11月26日土曜日

なぜ地方から人が逃げていくのか 地方在住の住民が考える

この記事、田舎に産まれてしまった人間の恨みつらみ、あと現実的に未来を見つめていく記事です。


うちの地元には電車が走っています。一応電車です。そこは鈍行列車が1時間に1本、特急列車も1時間に1本あります。県内最大の都市まで、片道60分くらいで片道3,000円です。停車駅は多く、大体10~20分おきに停車しますし、すれ違い待ちもあります。そして振り子式の列車であるためこれがまたよく揺れるんですよ。私は三半規管がかなり弱いので、特急列車に乗るたびに憂鬱になります。正確には憂鬱になった後に気分が悪くなってゲッソリしたまま駅到着後空港へ向かいます。




そんな昔は田舎しか知らない私でしたが、都市部に出ると驚きました。最大の驚きは関西地方の新快速列車です。なんなんぞこれ地元の特急より速いのに運賃が安い、という驚きです。
県庁所在地まで線路がΩみたいに曲がってないのも新鮮でした。これが都会の標準なのかと。

こうやって都市部と地元の差をひとつひとつ実感していくのですが、やはり都市部との差にはインターネットが発達した今ですらたくさんあり、今でも知っては驚いての連続です。情報は全国均一になってしまいましたが、インターネットを利用しないものについては今でも差が存在しています。





  • 教育の機会の格差



地元の中学校の部活動、入るのが義務みたいなもんでしたが、存在している部活はバレー、バスケット、テニス、サッカー、野球、卓球、美術、吹奏楽、この中から実質義務的に選ばされていました。都市部の学校とはえらい違いです。そして学校を選ぶ選択肢もないので中学校なんてこんなもんかと思っていました。まあ、私は都市部の中学校を知らないので都市部の学校もこんなもんかもしれませんが。

高校進学時、どの高校を選ぶかの候補がありません。ないというわけではないのですが、少ないです。そして田舎に住んでいると、教育の重要性には気づきにくいです。気づいたときは既に遅い感じだったと思います。田舎はまともに一般受験して大学に合格する人が皆無な学校が進学校を名乗っているのですから。
大学は地方にはあまり存在しなく、少なくとも私の地元には大学がなかったため、大学進学者は自動的に地元から流出していくことになります。戻ってくる人もいますが、戻ってこない人も多いです。
一応1か月6万円で通学定期は出してるようですけど、あんなので通学したくはないですね。

また、地元の小学校中学校高校で得た立ち位置や人間関係が死ぬまで続くことになります。大学名よりも高校のほうが重要です。大人にならないとわかりませんけどね。


都会なら田舎と違って学校はピンからキリまで選ぶことができます。田舎にはピンがなくてキリはあります。ただ都市部の環境にも善し悪しがあるとは思います。思いますが、選択肢がないよりははるかにマシなはずです。私はやっぱり選択肢が欲しかった。

  • 賃金の格差


別に高校卒業後に働くっていうのもあるのですが、ここでも問題が発生します。低賃金なのです。

最近、NHKの番組で縮小ニッポンというNHKスペシャルが放送されていましたが、そこで出てきたのは、地方で働くよりも東京に出て日雇いでもしたほうがはるかに儲かるという目的で、地方出身者たちが集まった東京の職場です。

(2016年10月改定時)東京や神奈川では、最低賃金が時給930円くらいです。一方で、四国4県のうち3県が時給720円に満たない県です。2016年9月までは時給700円未満でした。

東京や神奈川でもきついのですが、地方の最低賃金では、生活していくのはかなり厳しい。正社員も最低賃金ベースだったりして、昇給も望めない職場が多いです。

実家暮らしで、車も買ってもらえるなら地方でも最低限の生活はできますが、実家は年々古くなっていきますし、新しい家や車を買う金は生涯かけて稼げるかどうかわかりません。だから、都市部に流出してしまうのです。流出したとしても、新卒権を失うわけだからかなり厳しいスタートとなりますけどね。それでも地方で暮らし続けるよりはマシかもしれません。


もちろん地方にも好待遇の仕事が少ないながら存在しますが、それは地元のトップ学歴を手に入れた人、もしくは家柄の人が手に入れていきます。それ以外は低賃金の仕事をずっと続けることになるのです。
地方は都市部よりも教育がおろそかな場所ですが、都市部よりも中~低学歴に厳しい社会です。肝心の職を得るためには学歴が非常に重要となります。得られない人は都市部に出たほうがいいと言われるし実際に出ていかれるのもそのためです。






  • プライバシーの格差


いくら地方で有利な条件をゲットしても、次はプライバシーを得ることができない可能性が発生します。誰がどういう家族構成でどの学校を出てどの職場で働いているのか、親類関係はどうなっているのか、休みはどうなってるのか、という情報を把握されます。そしていつの間にか自分自身も他人の情報を入手しようとします。あまり交流のない人の情報もです。

そのことがいいか悪いかはともかく、正直息が詰まるというか、なんとなく嫌って人は多いかもしれませんね。





  • その他の格差

いろいろ挙げればきりがないほど気にしない人もいる反面、気にする人もいるかと思います。気になる人は最近大ヒット中の映画「君の名は」でも見てもらえればわかるかもしれません。

※ 劇中では ネタバレ1 だから ネタバレ2 される ネタバレ3 の人たちは ネタバレ4 かもしれませんね。ネタバレ見たい方は記事の最後へ


気にして不満を吐き出す人たちがいるのなら、その人は大切にしたほうがいいでしょう。なぜなら、不満を言う人はとどまる気があるからです。格差が気になっても外に出さない人は何も言わずに出ていきますから。

冒頭の事例ですが、「片道3000円で新快速より停車する特急列車」に乗らされることに不満を持って吐き出すということは、将来的にも使う予定だから改善してほしいという思いがあるのですが、でも、「じゃあ都市部に移住して便利な電車乗る」ほうが便利なのは間違いないですから、やっぱ普通に考えれば出ていきますよね。






  • 田舎者は田舎を出るべきか出ないかについて


もし出るなら出るで早く行動するほうが成功確率は上がります。遅くなればなるほど出にくくなります。結婚したら無理だし、子供ができたら余計無理です。未婚の人は、高齢になればなるほど家を貸してくれなくなる問題が発生します。リスクを低くするなら、早めの行動をするしかないのです。

が、問題があります。そんな簡単に人生を左右することを決めていいのかと。生まれ育った地元を簡単に見捨てていいのかと。しかし、歳をとるほど出直せなくなるリスクが高くなります。

出たほうがいいか、出ないほうがいいかは私にはわからないです。

ただ、環境が原因で地元を憎むことになりそうだったら、出たほうがいいのかもしれないです。いずれにせよ、焦って行動するのは禁物です。



  • 都会の人は田舎に移住するとどうなるか

場所に依存しない稼ぎ方をしていて、将来的にも安泰な人以外は、田舎に移住しても幸せにはなりません。せっかく都市部に住めているのだから、田舎には来ないほうがいいでしょう。
東京で消耗してるの?とか煽ってくる人は無視しましょう。




  • 私はどうするか

正直なところ、5年先10年先がどうなってるかは予測できないのでなんとも言えません。

間違いなく言えるのは、10年後の地方は若い人ほどいなくなってきていくはずです。
老人が半分以上を占める世界で、50代以下の若者はどういう扱いを受けるのでしょうか。今より悲観的ではないかもしれませんが…




  • どういう生活が理想か


地元といろいろな都市部とを優雅に行き来できる生活が理想かなと思います私は。
そのために必要なのは、それなりの金とそれなりの余暇ですよね。どちらも必要ですが、私は果たしてどちらも入手できるでしょうか。それは5年後10年後になってみないとわかりません。
















  • 君の名はのネタバレ(ネタバレ注意)




















彗星が落ちたことで、(瀧君ら2人の活躍により死者が出ず)田舎の社会全体が強制リセットされてしまったのが糸守の住民ですよね。田舎が壊されて都市部へ移住もしくは散り散りになったあの人たちは、もしかしたら幸せなのかもしれません。現実問題として、あんな都合よくリセットできることはなく、田舎の環境で過ごさざるを得ない人も多いですからね。

個人の感想です。意見には個人差があります。

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